「七人の敵がいる」いつもの加納朋子とは違った世界観が展開。[ネタバレ]

「七人の敵がいる」いつもの加納朋子とは違った世界観が展開。[ネタバレ]

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「七人の敵がいる」いつもの加納朋子とは違った世界観が展開。[ネタバレ]

加納朋子の「七人の敵がいる」の感想です。
ネタバレが含まれますのでご注意下さい。

あらすじ

編集者としてバリバリ仕事をこなす山田陽子。一人息子の陽介が小学校に入学し、少しは手が離れて楽になるかと思ったら―とんでもない!PTA、学童保育所父母会、自治会役員…次々と降りかかる「お勤め」に振り回される毎日が始まった。小学生の親になるって、こんなに大変だったの!?笑って泣けて、元気が湧いてくる。ワーキングマザーの奮闘を描く、痛快子育てエンターテインメント。
(アマゾンより)

加納朋子といえば「ななつのこ」でデビュー以降、日常のささやかな謎をひもとくような日常系ミステリー小説を多く書いてきた作家です。

優しく穏やかな語り口調と暖かな世界観が特徴で、どちらかというとほのぼのとした女性らしい印象の小説家だと思っていました。

ところが、この「七人の敵がいる」はそんな印象を良い意味で覆させてくれました。

「七人の敵がいる」の主人公は、出版社で働きながら一人息子を育てる妻であり母である山田陽子という女性です。

自らの仕事に誇りをもって男性とともにバリバリと働き続けてきた陽子は、子供のころから向かうところ敵なしの状態で生きてきました。

ところが、それが一人息子の陽介の小学校入学によって一変してしまいます。

タイトル通り、陽子の目の前にはかわるがわる「七人の敵」があらわれるのです。

今までならそれをなぎ倒す勢いで無理やり歩んでこれたのに、そこに陽介という存在が加わることで今まで通りにはいかなくなるところがこの物語の面白さです。

自分だけのことだったらどうとでもなったのに、もし自分の行いが大事な息子である陽介に影響を与えることになったらと考えると様々なことに躊躇してしまう陽子。

そんな陽子にとってはPTAも敵だし、夫の家族も敵だし、夫だって敵になりうるのです。

そんな敵を目の前にして、陽子がどのように時にはすり抜け、切り抜け、立ち向かっていくのか。陽子の奮闘に、読みながら大笑いし、同情し、そして最後にはその爽快さにあっぱれ、と心の中で叫んでしまうのでした。

人間らしく欠点も多い陽子ですが、その行動力と論理的な思考、それを自分の口から表に出すことをためらわない強さに憧れすら抱いてしまいます。

働く母、専業主婦、義理の両親を介護する妻、様々な立場の女性たちが生き生きと登場してきます。それぞれの異なる立場には、それぞれの理由があり、それぞれの思いがあり、それでも家族のために自分のために一生懸命日々を生きていることが鮮やかに描かれています。

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ユミコ
ユミコ
40代主婦です。占いが好きで、20年以上色々な占いの本を購入して研究しています。
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