「失踪日記」2005年文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞を受賞したノンフィクション作品

「失踪日記」2005年文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞を受賞したノンフィクション作品

「失踪日記」2005年文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞を受賞したノンフィクション作品

スポンサーリンク




「失踪日記」2005年文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞を受賞したノンフィクション作品

マンガ「失踪日記」は、吾妻ひでおによる自らの過去を切実に訴えかける作品になります。2005年文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞を受賞したノンフィクション作品です。

仕事の重圧からお酒へ逃げる

1969年のデビューから、走り続けてきた著者である吾妻ひでおの生きざまが印象深かったです。

仕事のプレッシャーや忙しさから逃れるために、アルコールに依存してしまいがちな毎日の生活をリアリティー溢れるタッチで描き切っていました。

断酒しては「スリップ」と言われる再飲酒をしてしまい、その度に傷付いてしまう姿には胸が痛みました。

1989年11月のある日突然に、家庭も執筆活動もすべてを投げ捨てて、失踪してしまいます。

路上生活を実態調査

自らのホームレスの体験を取材旅行と言い張るところが、笑いを誘います。
お金もなく締め切りもなく、あてどなく放浪する様子が目の目に浮かんできました。
路上生活の中で毎日の食料品を調達する姿が、ユーモアセンスたっぷりに描かれていました。
コンビニやスーパーで廃棄される食品を拾い集め生命をつなぐ様子には、都会生活の中のサバイバルのたくましさがありました。
その一方では日本国内で毎日大量に発生する、食品ロスについて考えさせられました。

ガス管工員を体験

ホームレス時代に知り合ったアルコール依存症気味の怪しげな人物に勧誘されて、著者はガス管工員の仕事を始めるようになっていきます。
路上生活をしていた時以上に、個性豊かなキャラクターたちと巡り合っていきます。
出てくる登場人物たちに仮の名前を付けて、実在する個人が特定されないようにするさり気ない心遣いが良かったです。
配管工としての自分自身の姿に、生きがいを感じるようになっていくシーンが感動的です。
社内報に素人としてマンガを投稿する場面が面白かったです。肉体労働を繰り返すことによって、アルコール依存症から立ち直っていく姿が微笑ましかったです。
本来のマンガ家吾妻ひでおから、ガス管工員のあづまさんへと変わっていくところが見どころになっております。

物質的豊かさとアイデンティティー喪失

このマンガからは今の日本が物質的な豊かさを追い求めてしまうことに対して、痛烈なメッセージが込められていました。
その一方では本来の仕事を忘れていくことによって別の人間へと生まれ変わっていく、アイデンティティー喪失への奇妙な憧れも伝わってきました。

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

失踪日記 [ 吾妻ひでお ]
価格:1231円(税込、送料無料) (2017/10/10時点)

The following two tabs change content below.
ユミコ
ユミコ
40代主婦です。占いが好きで、20年以上色々な占いの本を購入して研究しています。
スポンサーリンク







シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする